理事長所信
一般社団法人 美馬青年会議所
理事長 郡 一志

はじめに
青年の青年による青年のための組織、それが私の所属する美馬青年会議所で
す。修練・奉仕・友情を信条とし、自らの人間力を高めることが結果的に「明
るい豊かな社会」につながると信じています。最近では団体職員、会社員も所
属していますが、構成メンバーの多くは2代目・3代目と呼ばれる人です。生
計の基においては先人より引き継いだ事業を基本とし、その事業を発展させる
ことで地域において力強く生き抜いています。
しかし我々は岐路に立たされています。青年会議所は40歳までという年齢
制限を設けている組織がゆえに、新しい血をいれていかなければ危機的な状況
を生み出し自ずと衰退していきます。常に新しい人間が組織の中で切磋琢磨し、
学ぶ事で美馬青年会議所は常に地域のリーダーを生み出す組織として、新しい
時代を切り開いていけるのです。
美馬青年会議所が創られてから36年間で多くの先人が運動を起こしてきま
した。それをさらに発展させ、まちに住む多くの青年で創り上げ伝える事がで
きたならば、より力強い言霊となり地域に還元されるはずです。1人でも多く
の青年が現状を有事と捉え何が必要とされているかを本気で考えれば、自ずと
「明るい豊かな社会」が引き寄せられると信じています。
夢を持ち現在を力強く生きる青少年の育成
青少年を取り巻く環境は日々変化していますが、将来に夢を持つ大切さは未
来永劫変わることはありません。人は夢を持つことで自発的に行動する意欲が
養われ、困難から逃げない強い意志を持つことができます。また夢が具体的な
ものとなることが動機づけとなり、何事にも挑戦する心が育まれます。具体的
な夢を青少年が持ち、その夢を実現していく姿を近くで目の当りに出来たなら
ば、その姿は沢山の人達の感動を生みます。その感動がまた次世代へ伝わり、
困難を乗り越え力強く生きる青少年の育成となり、魅力あるまちを創る事にな
ると確信しています。
さらに現在を生きる青少年を取り巻く環境を調査し、どのような影響を与え
ているのかを明確にすることで、今後も続く事業の糧とし、青少年育成をより
充実したものにします。
まちの未来を創り上げる
我々が住み暮らす地域の人口推計値では1980年から2040年にかけて
人口が6万5千人から2万5千人と5割以下になると予想されています。都市
部への一極集中、少子化や高齢化、産業構造の変化など要因はさまざまです。
人口の増減により地域間競争はすでに始まっており、将来において近隣市町
村との優劣が生まれます。その中で我々が住み暮らす地域が存在感を放って行
く為には、まず現存する地域資源の何が強みであるのか現状を把握する必要が
あります。
そして、やるべき事と地域の未来像との整合性を確認し、厳しい現状を乗り
越えていかなければなりません。まちの未来を創り上げ、地域の青年一人ひと
りがまちの未来を語ることが出来たならば、多くの人を惹きつける魅力ある地
域になると確信しています。
責任を背負える青年の育成
青年会議所を構成するメンバーは企業や団体の代表者、またそれに準ずる方
が多く、非常に強い個性を持っています。青年経済人として、運動を続けてい
る意義を十分に理解し、家族や会社の人達に自信を持って運動内容を語れてい
るでしょうか。その必要性を認めてもらうことが出来たなら、決して存在が否
定されることはありません。
青年会議所は学び舎であると考えています。その由縁は地域の課題を調査し、
その解決の為に手法を研究し、一切の妥協を排して例会を創り上げる過程にあ
り、問題解決の為の事業、会議の内容を語り合う環境こそ最高の成長の場だか
らです。また対外の感覚で発信できる入会まもないメンバーは新しい発見を生
む可能性が往々にあります。その意見は必ずやメンバーにも大きな学びをもた
らします。それらを通じて自発性を身に着け、責任を背負える青年が溢れるこ
とで、まちが飛躍していくと信じています。
効果的な広報活動
地域に必要とされる運動を創造し、その内容を実践することで当団体は以前
より地域に周知されています。この動きをさらに促進し、より地域から愛され
信頼される団体としての認知度を高めていかなければなりません。
広報活動とは、複数の媒体に対してやみくもに情報を発信することではあり
ません。情報を受け取った人が興味を持つ場面を想像できる広報こそ、真の広
報の在り方です。メンバー1人ひとりが自信のある運動を展開し、家族・会社
でも目を輝かせて青年会議所を自然と語ることができれば、地域に根差した団
体としてより認知されることは間違いありません。
一方、会務を運営する者は、メンバーに当たり前に根付いている慣例や規則
に対して常に疑問を持ち、青年会議所運動に集中できるよう進化させなければ
なりません。変えることを恐れず、時代を切り拓く気概を持つ事こそが青年で
あると信じています。
おわりに
現在を生きる青年は、日々接する地域の経済だけでなく、簡単に国境を超え
るグローバル社会、欲しいモノ・欲しい情報が一瞬で手に入るIT社会、個人
でも巨額の報酬を得ることができる社会に身を委ねています。この複雑な時代
において、地域に運動の主軸を置いた青年会議所活動に対して多くの時間とお
金を投資することに疑問を持つ人がいるのは至極当然です。しかしそんな時代
に我々は、卒業までのかけがいのない時間を自ら望んで在籍している事を忘れ
てはなりません。家族・社員・友人・我々と関わる沢山の人に支えられ、運動
しているはずです。人は「自分」のためだけに120%の力を発揮できません。
人は「人」の為ならば120%の力を発揮できるものです。関わるすべての人
の為に我々は学ぶ事を止めてはなりません。
青年会議所は教わる組織ではなく、自分磨きができる組織であります。ただ
受動的に日々を過ごしていては、何も得ることなく卒業を迎えるでしょう。こ
のまちに住み暮らす青年として常に最高の機会に接し、1つでも多くのことを
学ぶことができたなら、青年会議所で過ごした日々はこの先の人生において、
かけがえのない宝物になると信じています。
挑戦することから始まり、成長へと繋がれた次世代へのバトンは確実に歩み
を進めて来ました。その歩みをさらに進歩させ次に繋げることが出来たならば
「明るい豊かな社会」は自ずと訪れると確信しています。一年間を本気で走り
抜ける所存ですので何卒よろしくお願いします。